- VAIO
今回発表された「VAIO Z」はクラムシェル型を採用し、IntelのハイエンドCPU「Core H35」シリーズを搭載。同シリーズはTDP 35Wとなっており、現行のTiger Lake世代のUプロセッサ(TDP 28W)よりも高いクロックを引き出す事が可能。
この他、PCI Express 4.0世代でシーケンシャルリード6GB/s超えのSSDを実装する等、性能面で大きな優位点を備えています。
ハイエンドパーツを実装しながら、重量は最小で958gと1kgを切り、フルHDモデルの場合はバッテリも最大34時間駆動と、従来製品よりも大幅に動作時間を改善。新開発で大容量・薄型軽量の53Whバッテリが使われているとの事で、4Kモデルでも最大17時間駆動を可能とし、モバイルノートとしての総合的な性能を突出させています。
今回TDP 35WのハイエンドCPUを冷却する為に、日本電産株式会社と共同開発した新設計のデュアルファン搭載クーラーを装備。低騒音な流体動圧軸受け機構の他に、不等配ピッチで最適化されたファンの羽は、同等サイズのファンと比較して、騒音値を下げつつ風量を約30%向上させる事に成功したとしています。
↑デュアルファンを搭載
尚、Core H35を搭載しつつ、1kgを以下のノートは現在世界で唯一としています。
量販店モデルでは、Core i7-11370H搭載の2モデルと、Core i5-11300H搭載の1モデルを用意。メモリは16GBで、SSDは512GBと共通。最上位が4K液晶と5Gモデムを搭載し、残り2モデルがフルHD液晶でモデム非搭載。
価格は30万9,800円から41万9,800円。Web直販のCTOモデルでは、メモリの32GB構成や、SSDの2TB化、Windows 10 ProとTPMの搭載等が選択可能。
VAIO Zならではの新たな試みとして、筐体の全面にカーボンファイバー素材を採用。カーボンファイバーはマグネシウム合金の約2倍の比弾性率を備えており、軽量モバイルノートでよく使われるマグネシウムリチウム合金やアルミ合金よりも剛性が高いという特徴を備えています。
カーボンファイバーがノートPCの素材として使われるのは珍しい事ではありませんが、曲げ加工といった立体成型が難しい為、平面部材での使用にとどめるのが普通でした。しかし、今回VAIOは東レ株式会社との協力により、ノートPCの天板から底面までの4面すべてをカーボンファイバー積層板で構成する事に成功。剛性と軽量さを合わせ持つ、全く新しいVAIO Zを誕生させています。
また、5Gモデムを搭載するモデルも用意しており、次世代の高速通信が可能。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの国内主要キャリアのモジュール認証を取得済みで、4x4アンテナを使ったSub6の通信を利用する事が出来ます。
ポート類は、これ迄のVAIO製品と異なり、レガシーポートが無くなって、Thunderbolt 4(USB Type-C)が2基、HDMIと非常にシンプル。USB Type-A端子は装備されていません。Type-Cは筐体の左/右側面にそれぞれ配置され、USB PDとDisplayPort Alternate Modeをサポートしています。
↑レガシーポートが無くなり、USB-CとHDMIのみに
また、丸形コネクタのACアダプタも使用されておらず、充電はUSB PDでのみ行なう仕様へと変わり、最大65W出力のGaN(窒化ガリウム)採用小型USB PD充電器が付属する様になりました。
↑付属のUSB PD充電器
キーボード周りも新しくなっており、キーストロークが従来の1.2mmから1.5mmへと深くなり、ストロークが安定した事に加え、キートップにへこみをつける事で打鍵感を改善。パンタグラフの材料も見直され、静音性が増しているとしています。
キーボードは日本語配列と英語配列を用意し、日本語配列はかな文字なし/かな文字あり/かな文字なしで隠し刻印の3種類を、英語配列は隠し刻印の有無で2種類を展開。
↑日本語配列 かな文字あり
↑日本語配列 かな文字なしの隠し刻印
↑英語配列
↑英語配列 隠し刻印
キーボードはパームレストの耐指紋性能が向上し、汚れがつきにくくなり、キートップも新しいフッ素含有UV硬化塗装で皮脂汚れによるテカリが軽減されています。
Windows Helloによる生体認証は、指紋と顔認証の2つに対応。指紋認証センサーは電源ボタンに内蔵されており、電源投入と同時に認証も行ない、スムーズにWindows 10にログイン可能。
顔認証センサーは、今回人感センサーが搭載された事で、離席時の自動ロック、着席時のロック解除からの顔認証で即作業画面に戻れるといったセキュリティと利便性を兼ね備えた使い方を提供しています。オプションとして、スマホから位置情報確認やロック/アンロック命令、消去命令を実行できる「TRUST DELETE for VAIO」も用意されています。
Web会議周りの機能として、カメラにプライバシー保護の為のスライド式シャッターが用意され、物理的に映像を遮断できる様になりました。そしてマイクの集音性能を上げるとともに、キーボードの打鍵音などを拾いにくくする為に、制振性の高いゴムを採用して密閉性を向上させるといった試みもなされています。
剛性については、これまでの90cm 6方向の落下試験に加え、76cm 20方向の落下試験を追加。更に、鉄板への落下、150kgfの加圧振動、液晶ハウジング加圧、ディスプレイとキーボード面へのペンはさみ、キーボード水かけ、角衝撃、本体ひねりといった数々の試験をパスするとともに、今回から米国防総省の調達規格であるMIL-STD-810Hに準拠した試験も行なわれ、堅牢さを強調しています。
↑MIL-STD-810Hに準拠した耐久テストを行っている
VAIO Zでは通常モデルのほかに、直販のCTOで選べる「SIGNATURE EDITION」を展開。SIGNATURE EDITIONでは、Turbo Boostで最大5GHzまで動作する高クロックのCore i7-11375Hを選べる他、カーボンファイバーの繊維目を活かした塗装を施すといった特別仕様にする事も可能となっています。
↑SIGNATURE EDITION
この他、オプションのアクセサリで、USB Type-C接続のドッキングステーションと、のぞき見防止フィルターを用意。
ドッキングステーションは、DisplayPort×2、HDMI、USB Type-A×3、Gigabit Ethernet、ヘッドフォン出力を備え、USB PDパススルーに対応。
↑ドッキングステーション
のぞき見防止フィルターははめ込みタイプで、視野角60度での視線ガード、反射率6.7%の映り込み防止、60%のブルーライトカットという仕様になっています。
↑のぞき見防止フィルター
ティザーサイトは新VAIO Zだったんですね…。単なるハイスペックでは無く、ボディの堅牢性と軽さを実現、バッテリー駆動時間も17時間を実現等、こだわり方がVAIOのそれを感じさせますね。
VAIOは国内ユーザーからの支持されていた理由の一つとしてレガシーポートを多く搭載している事が挙げられて来ましたが、遂にレガシーポートを排除して、USB-CとHDMIのみになりました…。
海外市場では逆にレガシーポート搭載が低評価になっていたという噂も聞いていますので、海外市場でも販売台数が伸びて来た証拠かもしれません。
ただ、会社や家庭内だけでの利用なら問題ありませんが、出先の会社でプレゼン等といった事を考えるとドッキングステーションは必須ですね…。
■プレスリリース（VAIO株式会社）
https://news.vaio.com/z_210218/
この他、PCI Express 4.0世代でシーケンシャルリード6GB/s超えのSSDを実装する等、性能面で大きな優位点を備えています。
ハイエンドパーツを実装しながら、重量は最小で958gと1kgを切り、フルHDモデルの場合はバッテリも最大34時間駆動と、従来製品よりも大幅に動作時間を改善。新開発で大容量・薄型軽量の53Whバッテリが使われているとの事で、4Kモデルでも最大17時間駆動を可能とし、モバイルノートとしての総合的な性能を突出させています。
今回TDP 35WのハイエンドCPUを冷却する為に、日本電産株式会社と共同開発した新設計のデュアルファン搭載クーラーを装備。低騒音な流体動圧軸受け機構の他に、不等配ピッチで最適化されたファンの羽は、同等サイズのファンと比較して、騒音値を下げつつ風量を約30%向上させる事に成功したとしています。
↑デュアルファンを搭載
尚、Core H35を搭載しつつ、1kgを以下のノートは現在世界で唯一としています。
量販店モデルでは、Core i7-11370H搭載の2モデルと、Core i5-11300H搭載の1モデルを用意。メモリは16GBで、SSDは512GBと共通。最上位が4K液晶と5Gモデムを搭載し、残り2モデルがフルHD液晶でモデム非搭載。
価格は30万9,800円から41万9,800円。Web直販のCTOモデルでは、メモリの32GB構成や、SSDの2TB化、Windows 10 ProとTPMの搭載等が選択可能。
VAIO Zならではの新たな試みとして、筐体の全面にカーボンファイバー素材を採用。カーボンファイバーはマグネシウム合金の約2倍の比弾性率を備えており、軽量モバイルノートでよく使われるマグネシウムリチウム合金やアルミ合金よりも剛性が高いという特徴を備えています。
カーボンファイバーがノートPCの素材として使われるのは珍しい事ではありませんが、曲げ加工といった立体成型が難しい為、平面部材での使用にとどめるのが普通でした。しかし、今回VAIOは東レ株式会社との協力により、ノートPCの天板から底面までの4面すべてをカーボンファイバー積層板で構成する事に成功。剛性と軽量さを合わせ持つ、全く新しいVAIO Zを誕生させています。
また、5Gモデムを搭載するモデルも用意しており、次世代の高速通信が可能。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの国内主要キャリアのモジュール認証を取得済みで、4x4アンテナを使ったSub6の通信を利用する事が出来ます。
ポート類は、これ迄のVAIO製品と異なり、レガシーポートが無くなって、Thunderbolt 4(USB Type-C)が2基、HDMIと非常にシンプル。USB Type-A端子は装備されていません。Type-Cは筐体の左/右側面にそれぞれ配置され、USB PDとDisplayPort Alternate Modeをサポートしています。
↑レガシーポートが無くなり、USB-CとHDMIのみに
また、丸形コネクタのACアダプタも使用されておらず、充電はUSB PDでのみ行なう仕様へと変わり、最大65W出力のGaN(窒化ガリウム)採用小型USB PD充電器が付属する様になりました。
↑付属のUSB PD充電器
キーボード周りも新しくなっており、キーストロークが従来の1.2mmから1.5mmへと深くなり、ストロークが安定した事に加え、キートップにへこみをつける事で打鍵感を改善。パンタグラフの材料も見直され、静音性が増しているとしています。
キーボードは日本語配列と英語配列を用意し、日本語配列はかな文字なし/かな文字あり/かな文字なしで隠し刻印の3種類を、英語配列は隠し刻印の有無で2種類を展開。
↑日本語配列 かな文字あり
↑日本語配列 かな文字なしの隠し刻印
↑英語配列
↑英語配列 隠し刻印
キーボードはパームレストの耐指紋性能が向上し、汚れがつきにくくなり、キートップも新しいフッ素含有UV硬化塗装で皮脂汚れによるテカリが軽減されています。
Windows Helloによる生体認証は、指紋と顔認証の2つに対応。指紋認証センサーは電源ボタンに内蔵されており、電源投入と同時に認証も行ない、スムーズにWindows 10にログイン可能。
顔認証センサーは、今回人感センサーが搭載された事で、離席時の自動ロック、着席時のロック解除からの顔認証で即作業画面に戻れるといったセキュリティと利便性を兼ね備えた使い方を提供しています。オプションとして、スマホから位置情報確認やロック/アンロック命令、消去命令を実行できる「TRUST DELETE for VAIO」も用意されています。
Web会議周りの機能として、カメラにプライバシー保護の為のスライド式シャッターが用意され、物理的に映像を遮断できる様になりました。そしてマイクの集音性能を上げるとともに、キーボードの打鍵音などを拾いにくくする為に、制振性の高いゴムを採用して密閉性を向上させるといった試みもなされています。
剛性については、これまでの90cm 6方向の落下試験に加え、76cm 20方向の落下試験を追加。更に、鉄板への落下、150kgfの加圧振動、液晶ハウジング加圧、ディスプレイとキーボード面へのペンはさみ、キーボード水かけ、角衝撃、本体ひねりといった数々の試験をパスするとともに、今回から米国防総省の調達規格であるMIL-STD-810Hに準拠した試験も行なわれ、堅牢さを強調しています。
↑MIL-STD-810Hに準拠した耐久テストを行っている
VAIO Zでは通常モデルのほかに、直販のCTOで選べる「SIGNATURE EDITION」を展開。SIGNATURE EDITIONでは、Turbo Boostで最大5GHzまで動作する高クロックのCore i7-11375Hを選べる他、カーボンファイバーの繊維目を活かした塗装を施すといった特別仕様にする事も可能となっています。
↑SIGNATURE EDITION
この他、オプションのアクセサリで、USB Type-C接続のドッキングステーションと、のぞき見防止フィルターを用意。
ドッキングステーションは、DisplayPort×2、HDMI、USB Type-A×3、Gigabit Ethernet、ヘッドフォン出力を備え、USB PDパススルーに対応。
↑ドッキングステーション
のぞき見防止フィルターははめ込みタイプで、視野角60度での視線ガード、反射率6.7%の映り込み防止、60%のブルーライトカットという仕様になっています。
↑のぞき見防止フィルター
ティザーサイトは新VAIO Zだったんですね…。単なるハイスペックでは無く、ボディの堅牢性と軽さを実現、バッテリー駆動時間も17時間を実現等、こだわり方がVAIOのそれを感じさせますね。
VAIOは国内ユーザーからの支持されていた理由の一つとしてレガシーポートを多く搭載している事が挙げられて来ましたが、遂にレガシーポートを排除して、USB-CとHDMIのみになりました…。
海外市場では逆にレガシーポート搭載が低評価になっていたという噂も聞いていますので、海外市場でも販売台数が伸びて来た証拠かもしれません。
ただ、会社や家庭内だけでの利用なら問題ありませんが、出先の会社でプレゼン等といった事を考えるとドッキングステーションは必須ですね…。
■プレスリリース（VAIO株式会社）
https://news.vaio.com/z_210218/