SONYは、Vlog(Video Blog)向けカメラVLOGCAM『ZV-1』のファームウェアをアップデートしました。
別途ソフトを使わなくても、PCと『ZV-1』をUSB接続するだけで、『ZV-1』で撮影している映像と音声をPCに伝送し、ライブストリーミング配信できる様になりました。
以前お伝えした通り、SONYは同社のデジタルカメラをWebカメラとして使える様にする為のソフトとして「Imaging Edge Webcam」をWebページで配布。
『ZV-1』ユーザーの22%がダウンロードする等、『ZV-1』利用者の配信へのニーズは高くなっています(RX100Vは14%、α7R IIは10%)。
今回のファームウェアアップデートは、このライブストリーミング配信をより高いクオリティで、より手軽に行なえるようにするものとなります。具体的には、アップデートする事で『ZV-1』がUSB Video Class(UVC)、USB Audio Class(UAC)に対応します。
UVCは、カメラをUSB端子を通じて、PCやスマホに接続する為の標準規格で、Motion-JPEG、MPEG-4 AVC/H.264などの圧縮・非圧縮データが転送できる様になります。UACは、同様に音声を転送する標準規格で、ドライバーなどが不要で、音源を接続した機器で聞く事が出来る様になります。
このUVC/UAC対応により、『ZV-1』をPCや対応スマホにUSB接続するだけで、カメラを高性能なビデオカメラとして使え、カメラ内蔵のマイクや、カメラに接続した外部マイクで収音した高音質な音声を、PC/スマホで使える様になります。また、Imaging Edge Webcamのインストールも不要。
Imaging Edge Webcamを使用する場合は、PCのみしか接続出来ませんでしたが、UVC/UAC対応によりスマホでも使える様になります。対応OSはWindows 8.1/10、macOS 10.13～10.15、macOS 11.0、Android。
但し、現時点で対応するスマホはXperia 1 IIとXperia 5 IIのみ。Xperia 1 IIとXperia 5 IIの場合は、屋外からのライブ配信も可能となります。
Imaging Edge Webcam使用時の解像度は1,024×576pixですが、UVC/UAC接続時は1,280×720pixに高画素化。フレームレートは30fps(NTSC)、25fps(PAL)に対応。Imaging Edge Webcamではカメラからの音声は伝送出来ませんでしたが、UVC/UAC接続時は音声も利用可能。USBから給電しながらの配信も可能です。
一方で、Imaging Edge Webcamではカメラの撮影モードはパノラマを除いた全モードが利用できますが、UVC/UAC接続時は動画モードのみとなります。
UVC/UAC接続時、『ZV-1』の強力なAF機能や、高性能なマイク等もライブ配信に活用できる為、「ライブストリーミングで商品などを紹介したい」、「視聴者により綺麗な自分を見せたい」、「オンライン会議に高画質・高音質で参加したい」、「オンライン帰省でより高画質コミュケーション楽しみたい」といったニーズに対応できるとしています。
また、使い方も簡単になります。Imaging Edge Webcam使用時は、ソフトのPCへのインストールや設定が必要でしたが、UVC/UAC接続の場合は、カメラの「menu」から 「USBストリーミング」を選択、USBケーブル経由でカメラをPCやスマホに接続。PCやスマホ上でオンラインビデオコミュケーションアプリを開始すると、そのアプリの選択候補カメラの中に、『ZV-1』が現れるため、これを選択するだけで準備が完了します。
使用後はカメラの電源をオフにするか、モードボタンを押して切り替え、USBケーブルを外します。
Imaging Edge Webcamを使うより単体の方が高解像度、カメラマイクの音声利用が可能でしかも手軽とは…。Imaging Edgeも高解像度対応した方が良いと思いますが…。
■プレスリリース
高画質・高音質映像の映える動画を、かんたん接続でライブ配信にも活用できる
『VLOGCAM#58679; ZV-1』のソフトウェアアップデート
https://www.sony.jp/vlogcam/info2/20210209.html