Sony Tablet、4月下旬にAndroidOS4.0.3にアップデート。DTCP-IPにも対応

昨年のCEATECでSony TabletのDTCO-IP対応化が発表された事をお伝えしましたが、SONYはSony TabletのAndroid4.0.3アップデートと共にDTCP-IP対応を発表しました。



2012年4月下旬に「Android 4.0.3を含むシステムソフトウェアアップデート」が無償でダウンロード可能になる予定となっています。

このアップデートには、Android OS自体の更新と、SONY独自のシステムソフトウェアの更新の両方が含まれます。

代表的なものとしては、任意のアプリを使いながら小窓で同時操作できる3つのスモールアプリ（Webブラウザ、計算機、リモコン）や、SONY製BDレコとの連携機能が追加されています。

主なアップデート内容は↓

●UI関連の変更

・任意のアプリを起動中に、小窓で操作できる3つのスモールアプリ（Webブラウザ、計算機、リモコン）を追加
・ホーム画面のボタン、通知領域のデザイン変更
・ホーム画面にフォルダを作成可能
・ホーム画面の長押しで壁紙の変更ダイアログを表示
・ホーム画面へのアプリアイコンやウィジェットの追加はアプリランチャーから実行
・アプリランチャーのスクロール方向を縦から横に変更
・アプリランチャーの手動並び替え、リストビュー、セパレーター機能を削除
・「最近使ったアプリ」の一覧を左または右にフリックすることで任意のアプリ終了
・スクリーンロック画面にある時計のフォントを変更
・スクリーンロック解除UIの変更
・スクリーンロック画面の左フリックでカメラ起動
・スクリーンロック画面の右フリックでロック解除
・スクリーンロック画面の通知領域タップでメッセージを確認可能（セキュリティロック設定時は利用不可）
・SDメモリーカード内のデータを直接参照可能（Sシリーズのみ）
・システムのフォントサイズを4段階に変更可能
・データ通信料の確認機能を追加
・音量「－」ボタンと電源ボタンの同時押しで画面キャプチャが可能


↑スモールアプリは、Webブラウザ、計算機、リモコンの3つを用意


↑Google Map使用中に「計算機」を使用しているところ


↑Webブラウジング中に「リモコン」を使用しているところ。「リモコン」スモールアプリはSシリーズのみ利用可能

●BDレコーダー連携機能の追加

・SONY製BDレコと連携して録画済みや放送中の番組をSony Tabletに配信・表示（同時期に提供予定の「RECOPLA」アプリを利用）
・DLNAアプリのDTCP-IP対応

●写真・動画関連機能の強化

・「カメラ」アプリがパノラマ写真の撮影に対応
・「ギャラリー」アプリにレタッチ機能（トリミング、回転、赤目補正、美顔化、エフェクトなど）を追加
・「ギャラリー」アプリのスライドショーテンプレートを追加

●Webブラウザ／メール機能の改良

・Webページのオフライン購読機能を追加
・Webページの任意表示切り替え（PC用表示/スマホ用表示）に対応
・メールアプリの本文検索に対応

また、前述の通り、Android4.0.3アップデートに合わせて、SONY製BDレコのコンテンツ管理・操作アプリ「RECOPLA」も公開します。

4月下旬にGoogle Playストアから無償でダウンロードが可能になる予定となります。公開されるバージョンはβ版で、メーカーによるサポート対象外のアプリとの事。

利用するには、Android 4.0.3を含むシステムソフトウェアアップデートの適用が必要になります。


↑SONY製BDレコのコンテンツ管理・操作アプリ「RECOPLA」

RECOPLAは、ホームネットワーク上にあるBDレコで録画した番組の管理・操作をSony Tabletから行えるアプリとなります。

DTCP-IPのサポートによって、録画済みや放送中の番組をSony Tabletに配信して表示する事も可能となっています（放送中の番組表示は5月下旬のアップデートで対応予定との事）。

レコーダーは最大4台、USBの外付けHDDも4台まで登録でき、再生や録画予約、削除、プロテクト、タイトル名の編集など、複数の機器に保存されたコンテンツの管理がまとめて行えるとの事。
※外付けHDDに録画されたコンテンツは管理、操作のみで視聴は不可

録画した番組はジャンル、日付、曜日、放送局で分類したり、日付、タイトル名、未視聴、ファイルサイズ、番組時間でソートできるとの事です。

キーワード検索も可能となっています。指定した番組はSony Tabletに配信して表示するか、BDレコが接続されたテレビに表示し、リモコンとしてSony Tabletを使うかを選べる様になっています。Sony Tablet上で番組を表示する場合、早送り/早戻し、チャプター送り/戻しといった操作に対応します。

RECOPLAの対応機種は、BDレコが"BDZ-AX2700T/AT970T/AT950W/SKP75/AT770T/AX2000/AX1000/AT900/AT700/AT500"、BD/HDD搭載BRAVIAが"KDL-55HX80R/46HX80R/40HX80R/32EX30R/26EX30R"となります。

この内、Sony Tabletに映像を配信できるのは"BDZ-AX2700T/AT970T/AT950W/SKP75/AT770T"のみで、それ以外の機種では、RECOPRAでコンテンツの管理のみが行えるとの事です。BDレコ側のアップデートは、3月28日に実施される予定となっています。


↑GUIは左にジャンルや日付といった分類、右に録画したタイトルの情報、上部にメニューが並ぶ


指定したタイトルはSony Tablet上で表示するか、BDレコに接続されたテレビで表示し、リモコンとしてSony Tabletを使うかを選択可能


↑RECOPLAのリモコン画面

尚、解像度1,280×800pixの他社製タブレット端末でもRECOPLAの使用は可能となっていますが、管理、操作のみで動画再生は不可能となっている様です。

技術仕様としては、720p解像度で、約3Mbpsの動画としてレコーダ側でリアルタイムに変換し、送信される仕組みとなっています。

720pにした理由は「再生の安定性を重視した」為だとしています。前述のように、この配信機能に対応しているのは現行のレコーダ"BDZ-AX2700T/AT970T/AT950W/SKP75/AT770T"のみとなります。

また、これも前述しの通りですが、放送中の番組の転送表示は、5月下旬のRECOPLAアップデートにより機能追加される予定となっています。

尚、制限機能として、例えば3チューナを内蔵したBDレコの場合、配信にエンコーダを1系統使用する為、3番組同時録画などをしている場合は、配信機能は利用出来ません。2番組録画中に配信する事は可能となります。また、1台のレコーダから同時配信できるのは1台のタブレットのみとなります。
※シングルチューナー機はそもそも非対応機種となっています

待望のAndroid4.0アップデートとDTCP-IPが同時対応とは、喜ばしい限りです。

なにげに、「ホーム画面にフォルダー作成可能」とかiOS5から対応している「スクリーンロック画面の左フリックでカメラ起動」とか「音量「－」ボタンと電源ボタンの同時押しで画面キャプチャが可能」等、細かい改善も嬉しいですね。

しかし何より嬉しいのは「SDメモリーカード内のデータを直接参照可能」になる事です。以前、Sony Tabletのレビュー記事にも書きましたが、Sony TabletPは折角内蔵メモリの他、32GB迄のSDカードに対応しているのに、OSからは内蔵メモリにパーティションをつくった上で、内蔵メモリとSDカードに分けて認識している為、SDカードを更に挿すと、直接認識出来ませんでした。

「設定」からSDカードに移動、コピーを行うという操作を行うか、ファイルマネージャーアプリで、「SDカード1」「SDカード2」と分かれて管理されているものを切り替える必要が有った為、異常に使い勝手が悪かった為、これは便利そうです。

RECOPLAに関しては、苦肉の策的では有りますが、よく考えましたね。Sony Tabletは現状PシリーズもSシリーズもCPUはTegra2なのでオフィｒシャルには解像度720ｘ1280迄しか対応していません。

その弱点をカバーすべく、レコーダ側で最エンコードして解像度を低くした上に、ビットレートも下げるという方法で、DLNAクライアント機能を実現するとは…。

720ｐの3Mｂｐｓっていう仕様に画質の不安を覚える方もいるかもしれませんが、Huluもこのレベルですが、ドラマを視聴していても特に気にならないレベルなんで、大丈夫だと思います。

我が家のBDレコ"BDZ-X90"はRECOPLAに対応していませんし、Tegra2ではBDレコに録画したコンテンツのDLNA再生は無理か？とも思いましたが、タブレットで映画を見る事も無いでしょうし、ワタシの場合、ドラマやバラエティはLSRモードで録画してるんで、DLNAアプリで再生出来そうな気がします。

Tegra2もオフィｒシャルでは1280ｘ720迄の再生ですが、ハンディカクやサイバーショットで録画したフルHDコンテンツ（ビットレートを下げてMP4に変換したもの）は再生出来てますし…。

正直、待ち遠しいです。

■プレスリリース
“Sony Tablet”Android4.0.3対応やブルーレイディスクレコーダー連携によるテレビ視聴などシステムソフトウェアアップデートによる機能追加
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201203/12-0322/