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SONY、4.4mm5極バランス接続対応『MDR-Z1R』を国内でも発売 [ヘッドフォン/Bluetoothヘッドセット]

SONYは、IFA2016で発表した、4.4mm 5極バランス接続にも対応するフラッグシップヘッドフォン『MDR-Z1R』を国内でも発売すると発表しました。

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発売日は10月29日。

販売予想価格は20万円前後。ハイレゾ再生に対応します。

SONYは、ウォークマン『NW-WM1A』と『NW-WM1Z』、ヘッドホンの『MDR-Z1R』、ヘッドフォンアンプ『TA-ZH1ES』の4機種を「Signature Series」として訴求。

SONYが長年培ってきたアナログとデジタルの高音質技術を集結し、「ヘッドフォンによる音楽体験を“聴く”から“感じる”領域へ革新する」製品と位置付けています。

『MDR-Z1R』は、「アーティストが思い描いた音を忠実に再現する」だけでなく、音楽を聴いている空間で感じる、“空気感”も表現する事をコンセプトとしたハイエンドモデルとなります。

振動板は70mm径と大型。このサイズを活かし、平面に近い波面を再現。音の波面が平らになる事で、スピーカーで音楽を聴いているかの様な自然な響きが実現できるとしています。

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↑70mmの大型振動板採用により音の波面が平らになる

振動板の、軽量さと高剛性が求められる中央のドーム部分には薄膜のマグネシウム採用。ボイスコイルで発生した振動が素早く伝達され、120kHzの超高域再生が可能となります。

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↑ドーム部分には薄膜のマグネシウムドームを採用

周囲のエッジ部分には柔軟さが求められる為、アルミニウムコートを施したLCPを採用。ドームとエッジで異なる内部損失の素材を組み合わせる事で、色付けのないクリアな音を実現したとしています。

ユニットの前に配置するグリルの形状にも拘っています。従来の『MDR-Z7』では、同芯円、放射状のパターンでしたが、『MDR-Z1R』にはフィボナッチパターンを導入。フィボナッチ数列を参考にした曲線で、ひまわりの中央部分等、自然界によくある形状で、空気の伝搬を阻害せず、滑らかな超高域特性を実現するとしています。

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↑フィボナッチパターンのグリルを採用

磁気回路には、70mm径の大型ネオジウムマグネットを採用。最大エネルギー積400kJ/m3の強力な磁気回路で、総磁束を極限まで高めたとしています。磁束ロスを最小限に押さえる回路も開発。入力信号に対して、高感度な飯能を実現したとの事です。

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↑磁気回路に大型ネオジウムマグネットを採用

また、ハウジング部分に大きな特徴が有ります。メッシュ状のハウジングフレームの上に、通気性のある音響レジスターを被せる様にに配置。その上にプロテクターを配置するという構造で、SONYは「レゾナンスフリーハウジング」と名付けています。

音響レジスターは、カナダ産の針葉樹を原料としたパルプを立体的に成型して使用。日本の雪解けの地下水で抄き上げており、内部損失が高く、色付けのない自然な音になるとしています。

形式としては密閉型ですが、ハウジングに反射する共鳴を限りなく除去する事で、微小な音も知覚できるとしています。異種素材を組み合わせた事で、共振を抑える効果もあり、シームレスで平面の無いハウジング形状も共鳴の抑制に寄与しています。

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↑レゾナンスフリーハウジング

部品接続用のはんだには、独自開発の「高純度無鉛高音質はんだ」を採用。ケーブは着脱可能で、ヘッドフォン側は3.5mmのミニジャックを採用。抵抗値が低く、高強度なコルソン合金製ジャップを採用しています。

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↑ヘッドフォン側は3.5mmのミニジャック

入力端子側は、ステレオミニの3mケーブルと、4.4mm 5極バランスの1.2mバランスケーブルの2種類を同梱。JEITAが今年の3月に規格化したもの。サイズは4.4mm、プラグの長さは19.5mm。5極で、アサインは先端からL+/L-/R+/R-/グランドという並びになっています。

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同日に発表された、ウォークマンの上位モデル『NW-WM1A』と『NW-WM1Z』や、据え置き型のヘッドフォンアンプ『TA-ZH1ES』。また、国内では未発表ですがポータブルヘッドフォンアンプ『PHA-2A』に対応しています。

付属ケーブルは2種類。4.4mmバランスで約1.2m、銀コートOFC線を使ったものと、ステレオミニのアンバランスで、約3m、銀コートOFC線を使ったものを同梱。ステレオミニから標準への金メッキ変換アダプタも同梱します。

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↑ステレオミニのアンバランスケーブル

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↑4.4mm5極のバランスケーブル

ヘッドバンドにはメガネフレームにも使われるβチタンを採用。軽量で弾力性があるとしています。ヘッドバンドカバーの外装には牛革を使用しています。

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↑ヘッドバンドはβチタンを採用

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↑ヘッドバンドカバーは牛革製

イヤーパッドは羊革を使い、表面は日本でなめし加工を施しています。立体製法で、厚みのある低反発ウレタンフォームを使う事で、圧力を均等に分散させ、快適な装着感を実現したとの事。包み込むような装着感を実現するエンフォールディングストラクチャーも採用。ハウジングの回転軸を内側に向ける事で、装着安定性を高めるインワードアクシスストラクチャーも導入しています。

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↑本革製エルゴノミック立体縫製イヤーパッド

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↑包み込む感覚のエンフォールディングストラクチャー

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↑安定した装着感を生むインワードアクシスストラクチャー

ハンガーとスライダーにはアルミ合金を仕様。表面には硬度を2倍に高めた特殊なアルマイト処理を施し、傷つきを抑制しています。

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↑アルミ合金で耐久性を高めたハンガーとスライダー

尚、専用のハードケースが付属します。

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↑付属のハードケース

感度は100dB/mW。再生周波数帯域は4Hz~120kHz。インピーダンスは64Ω(1kHz)。最大入力は2,500mW。重量はケーブルを含まず約385gとなっています。

Z1Rは、多くのレコーディングスタジオで使われているコンデンサマイクや、モニターヘッドフォン等、プロ向け音響製品を長年生産している大分県のソニー・太陽で製造。熟練作業者が手作業で仕上げているとの事です。

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↑熟練工によるハンドメイド

これだけパーツに拘った上に更にハンドメイドで組み上げていれば、20万円もするのも頷けますが、パーツひとつひとつの拘っている箇所の文言が、バブル時代のオーディオ機器のそれみたいですねw若干、オーディオ信者向けのアピールが入っている気がしますが…。

個人的には、どういう構造なのか?とか、どういうパーツをどういった拘りで採用されたのか?等、興味津々なんですが、今時の世間一般的にはスペックはどうでもよく、beatsみたいなデザイン性ばかり追求した製品が売れるんですよね…。納得行きませんが…。

■プレスリリース
ソニーの技術とノウハウを結集した、フラッグシップモデル“Signature Series(シグネチャーシリーズ)”
ステレオヘッドホン、ウォークマン[レジスタードトレードマーク]、ヘッドホンアンプを発売
~創業70周年を迎えたソニーから新たな“感じる”音楽体験の提案~
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201609/16-0908/




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