SONY、世界最小サイズHD解像度SXRDデバイス『SXRD241A』、専用駆動LSI『CXD3554GG』出荷開始

SONYは、フルHD解像度で世界最小サイズというポータブルプロジェクタ向けの0.37型反射型液晶ディスプレイデバイスSXRD『SXRD241A』と、専用駆動LSI『CXD3554GG』の量産出荷を開始すると発表しました。



2018年8月より出荷開始。

サンプル価格は12,000円となっています。

小型で持ち運び可能なポータブルプロジェクタ市場が拡大している中、更なる高解像度化や小型化を可能にすべく開発したSXRDデバイスとなります。0.37型で1,920×1,080pixのフルHD解像度を実現。

独自の狭画素ピッチ技術により、画素ピッチを従来商品の6μmから4.25μmまで約30％縮小。画素ピッチを狭くすると、通常は画素電極下の半導体素子への光漏れにより画質が悪化しやすくなりますが、新デバイスでは遮光層の追加や画素構造の最適化により、遮光特性を大幅に向上。開口率は90%、液晶モードはノーマリーブラックとなっています。


↑遮光構造の比較イメージ。新商品(左)と従来品(右)

RGBの光源を順番に高速で切り替え、そのタイミングに合わせて液晶を駆動させる時間分割の駆動方式を採用する事で、1枚のパネルでフルカラー表示を実現。更に、4Kハイエンドホームプロジェクタ向けで培ったSXRDの独自技術を適用し、高解像度や高コントラスト性能、高輝度化を図っています。

『CXD3554GG』は、SXRDの特性を最大限に引き出す専用駆動LSIとなります。投影面が曲面でも歪みの無い映像に補正する「幾何補正」や、複数台のプロジェクタ使用時に、つなぎ目を感じさせない1つの映像の表示を可能にする「エッジブレンディング」機能を内蔵。

ポータブルプロジェクタのユーザビリティーを向上するとしています。また、台形補正機能も備えています。入力フレーム周波数は最高120Hz。パッケージはLFBGA 289pin。サイズは12×12×1.4mm。


↑幾何補正のイメージ図(左)、エッジブレンディングのイメージ図(右)

世界最小サイズのディスプレイデバイスでいながら高画質化というのも凄いですが、液晶の時分割駆動でRGBをフルHD表示、駆動LSIの最大入力周波数は120Hzとの事で、液晶シャッターはRGBそれぞれ1/320秒で駆動してるって事ですかね？

また、幾何補正機能のおかげで個人ユースでも商用ユースでも使えるマルチなデバイスになりそうですね。

■プレスリリース
世界最小0.37型フルHD反射型液晶ディスプレイデバイスSXRD
および専用信号処理駆動LSIを商品化
ポータブルプロジェクターのさらなる高解像度化、小型化を可能に
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201807/18-059/index.html