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SONY、裏面照射型グローバルシャッター搭載CMOS「Pregius S」開発 [テクノロジー]

SONYは、裏面照射型のグローバルシャッター機能を搭載した産業機器向けの積層型CMOSイメージセンサー技術「Pregius S(プレジウス エス)」を開発したと発表しました。

Pregius_S_01.jpg

産業の高度化、工場のスマート化や自動化などの生産性向上に貢献するとしています。

2019年夏よりサンプル出荷を開始予定となっています。

Pregius_S_02.jpg
↑チップ断面イメージ図。左が従来のグローバルシャッター搭載表面照射型構造、右が新開発の積層型構造

画像の歪み(フォーカルプレーン歪み)を防ぐグローバルシャッター機能搭載のCMOSイメージセンサーには、従来は表面照射型を採用していましたが、フォトダイオード上部の配線が入射光の妨げになる事が、画素の小型化において課題となっていました。

SONYは、感度特性の高い裏面照射型で、グローバルシャッター機能を実現する独自の画素構造を開発し、小型化の課題を解決。画素を微細化しても感度や飽和特性を維持しながら、画素サイズを2.74µmに微細化。従来の表面照射型CMOSセンサー(1.1型/有効1,200万画素のIMX253)に比べて約1.7倍の高解像度化を実現。これにより、製造/検査/物流等の現場で、対象物をより広範囲、高精度に測定・検査可能になるとしています。

また、裏面照射型画素構造が持つ配線レイアウトの高い自由度により、従来比約2.4倍の高速性を実現。測定や検査工程の時間短縮など大幅な生産性向上に貢献するとしています。

更に、様々な信号処理回路を搭載できる積層型構造を活用する事で、測定/検査画像の必要な部分だけの信号処理などを従来よりも小型で実現。後段処理の負荷軽減や、保持するデータ量の削減などができ、省エネで高効率なシステムを実現可能にします。

SONYは今回開発したCMOSイメージセンサーを、積層する信号処理回路の派生展開も含めて様々な産業機器や高度道路交通システム等への採用に向け開発を進めるとしています。今回の技術は、3月20日から中国・上海で開催される「Vision China Shanghai 2019」で紹介されるとの事です。

SONYはビデオ、スチル用イメージセンサー開発のノウハウをうまく工業用センサーにも転嫁していますね。次々に新しいセンサー開発を行うという事は、利益がうまく開発に還元されている様です。

SONYが好調なのはイチファンとしては嬉しいのですが、このままデバイスメーカーにシフトするんじゃないかという一抹の不安が有ります…。

■プレスリリース
ソニー独自の裏面照射型画素構造のグローバルシャッター機能を搭載し、
高い撮像性能と小型化の両立を実現した積層型CMOSイメージセンサー技術を開発
スマート化が進む産業機器の生産性向上に貢献
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201903/19-023/index.html




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