SONY、小型化したリニアPCM方式ICレコーダー『PCM-A10』発売

SONYは、可動式マイクを備えたリニアPCMレコーダー『PCM-A10』を発売すると発表しました。



発売日は10月6日。

販売価格は2万円前後。内蔵メモリは16GBで、microSDカードスロットも備えています。

楽器練習や発表会の録音などの利用を想定したレコーダーで、「初心者でも簡単に本格的な音楽録音ができる」としています。

2016年に発売した『ICD-SX2000』と同様に、可動式のマイクやデュアルADコンバーター等の特徴を持ちながら、本体をコンパクト化。

外形寸法は約109.5×39.2×16(縦×横×厚さ)mm、重量は約82gで、約10%の小型化、約15%の軽量化を実現しています。録音フォーマットは96kHz/24bitまでのリニアPCMまたはMP3。Bluetoothを搭載し、スマホからも操作が可能です。

ステレオマイク部が左右に可動し、正面に向けて狙った音を録れる「ズーム」、外側に向けて広がりのある録音ができる「ワイドステレオ」、自然で奥行きがある音の「X-Y」の3ポジションから選択可能。


↑マイクが可動

マイク機構部は『ICD-SX2000』と同等の機構音響特性を保ちながら、33%の小型化を実現しています。

アナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバーターを2つ搭載した「Dual ADコンバータ―」採用により、1つの場合に比べて広いダイナミックレンジと高いSN比を実現。囁き声の様な小さな音から、バスドラムの様な大きな音まで、歪みの少ない自然な音で録れるとしています。



Bluetooth対応で、スマホやスピーカーなどとNFCでペアリング可能。録音したファイルや音楽コンテンツ等をワイヤレススピーカーやヘッドフォンで聴ける為、録音後に演奏メンバーとすぐ確認したい時などに利用出来ます。


↑Bluetoothオーディオ機器と接続してワイヤレス再生が可能

スマホアプリ「Rec Remote」と連携し、本体に触らなくても操作可能。離れた場所からも録音開始/一時停止等が行なえ、操作時のノイズを防げます。また、スマホ画面でレベルメーター表示も可能となっています。


↑Rec Remoteアプリと連携

↓Rec Remoteで利用できる機能

・録音開始、一時停止、停止
・録音情報の表示(レベルメーター)
・録音レベル調整
・リハーサル機能
・録音モード、フォーマット等の設定
・4種類のトラックマークの付加

フィールド録音や演奏会など、急な録音タイミングを逃さない「プリレコーディング機能」を搭載。録音/一時停止ボタンの長押しでスタンバイ状態にすると、メモリに最長5秒間の音声を保存し続け、録音開始ボタンを押す5秒前から録音が始められます。

「リハーサル機能」は、最大音量箇所を暫く演奏するだけで、録音レベルを自動調整する機能となります。初心者でも簡単に本格的な録音が出来るとしています。



内蔵メモリまたはmicroSDへの記録中に残量がなくなった場合も、自動でmicroSDまたは本体に切り替えて録音を続けられる「クロスメモリー」機能も利用可能です。

ヘッドフォン出力端子やマイク入力端子を装備。ヘッドフォン出力は20mW×2ch。スライド収納式のUSB端子も備えています。内蔵バッテリでの連続録音時間はPCM 96kHz/24bitが約15時間、MP3 48kbps(モノラル)が約24時間。ウインドスクリーンや、キャリングケース、レコーディングテクニックガイドの冊子などが付属しています。


↑本体右側面にはボリュームキーと「リハーサル」ボタン


↑本体左側面にはヘッドフォン端子やSDカードスロットを配置


↑レコーディングテクニックガイドも付属する


↑ウインドスクリーン装着時

尚、キャリングケースは本体を収納した状態でもマイク部が露出している為、ポケットに入れたままの録音時に誤作動防止用として利用する事も可能です。


↑キャリングケースに入れたまま録音可能

小型・軽量化した以外は機能的に殆ど進化しておらず、むしろSX2000では対応していたハイレゾ再生機能がオミットされてたりします。

オフィシャルサイトの製品情報もSX2000より、詳細が書かれていたりと、スペック向上というよりは、ユーザービリティ向上に重きを置いたマイナーチェンジバージョンなんしょうね。

■プレスリリース
初心者でも手軽に本格的な音楽録音ができる、ハイレゾ対応リニアPCMレコーダー発売
録音レベルの自動調整や5秒前からのプリレコーディングなど、機能も充実
https://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201809/18-0919B/