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SONY 2019年度経営方針説明会を開催 Vol.3(半導体篇) [テクノロジー]

前回、「PlayStation篇」としてゲーム事業に特価したSONY2019年度の経営方針説明会紹介から時間が経ってしまいましたが、最終回の今回は半導体事業分野のご紹介となります。

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始めに、SONYの半導体事業の殆どがCMOSセンサー事業という事を説明。その中では、カメラ機能のイメージングが大半を占めますが、測距などのセンシングも市場が立ち上がり始めています

しかしながら、現状はCMOSセンサーの売上の約8割がスマホ向けである。この市場は成熟してきているが、スマホに搭載されるカメラの多眼化、大判化によってセンサー需要は拡大して行くとしています。

同時にスマートフォン向けのToFセンサーの需要の立ち上がりも見込まれていると分析。従って今後数年は増産投資が必要としています。

尚、CMOSセンサーは、高感度、低ノイズ、広ダイナミックレンジといった基本性能が重要なアナログ半導体であり、設備が陳腐化しにくい事業と説明。この為、⻑期的に投資リターンは高い事業と位置付けているとの事。

また、センシング用途の代表例でもある車載用センサーは、市場の立ち上がりには相当の時間を要するが、最近具体的な外部評価の事例があった事を説明。

それは、SONYがデンソーに納入している車載センサーを搭載したトヨタ自動車様のカローラスポーツが、夜間の歩行者を対象にした2018年度の自動ブレーキ試験でトップスコアを獲得したという事例となっています。

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また、CMOSセンサーの今後の進化の方向性、成⻑機会として位置付けているのがエッジAIとしています。現在AIは画像認識の領域での進化が顕著である。また、SONYのCMOSセンサーは積層構造と
いう形でロジックが貼り合わされていると説明。

ここにAIの機能を埋め込みCMOSセンサー自体をインテリジェント化していきたいと考えているとの事。

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このAIの領域では他社とのアライアンスも積極的に推進していきたいと考えており、マイクロソフト社と協業の意向確認書を締結したのもその一環となるとしました。

市場動向の分析は、さすが業界シェアナンバーワンだけあって冷静な分析だと思います。また、SONYはセンサー進化の方向性、成長機会を「エッジAI 」と位置付け、AIとセンサーを一体化していく考えを持っているというのは面白いですね。

経営方針説明会で発表するという事は、既にそれなりに研究開発が進んでいると思われますので、遠くない将来、チップの発表があるかもしれませんね。




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