SONY、KDDIと共に5G SAで外出先からのPSストリーミング、8K映像リアルタイム配信に成功

SONYとKDDIは、5G技術だけで通信を可能とした5Gスタンドアローン(5G SA)環境で、PlayStation 5やPlayStation 4のゲームストリーミング、イベントを想定した8K映像のリアルタイム配信の技術検証に成功したと発表しました。



5G SAは5G基地局と5G専用のコア設備(5GC)を組み合わせ、5G技術だけで通信を可能としたシステム。

今回の検証では5G SAの特徴である、論理的にネットワークを分割する事で、高速・大容量や低遅延など用途やニーズにあわせたネットワークを提供する「ネットワークスライシング」を活用しています。

検証では実際のユースケースを想定し、ゲームストリーミングと8K映像配信を検証。ゲームストリーミングでは自宅のPS5やPS4のゲームを、外出先でもXperiaスマホで安定してプレイできる事
を、8K映像配信では離れた場所でも臨場感を持ってイベントに参加できる事を確認できたとしています。


↑ゲームストリーミング検証イメージ


↑8K映像リアルタイム配信検証イメージ

具体的には、ゲームストリーミングでは外出先を想定した施設外のXperiaと、自宅を想定した施設内のPlayStationを5G SAで繋ぎ、高精細なゲームグラフィックを安定して配信できるようカスタマイズしたゲームストリーミング専用のネットワークスライスで接続。

ゲームストリーミング用スライスに接続したスマホでは通常スライスに接続したものと比べ、高度なグラフィックを用いたプレイステーションのゲームをスムーズに安定してプレイできる事を確認したとしています。


↑5G SA×ゲームストリーミング 構成イメージ

8K映像配信では、イベントのメイン会場にいる演者とサテライト会場の観客の間でのコールアンドレスポンスなどのインタラクション演出による一体感の醸成を想定。

Xperiaを8K映像データの送受信機として使用し、メイン会場のカメラとサテライト会場の大型ディスプレイを5G SAによるライブ配信専用のネットワークスライスで接続し、超高精細映像によるリアルタイム配信を実施しました。


↑5G SA×イベント 構成イメージ

また、現地の雰囲気をバーチャル上で体験する事を想定し、8K VR映像(3D 180度)化した映像をサテライト会場のビジュアルヘッドセット(Xperia View)へ配信する検証も行なわれました。


↑5G SA×8K VR 構成イメージ

5G通信とはいえ、目的に応じてスライシングを行わないと遅延や速度の安定化は図れない様ですね。まぁ、よくよく考えたら伝送が高速化してもパケット通信な事に変わりはありませんし、サービスに応じた帯域確保を行わないと、アクセスが集中すれば低速化や遅延が起こるのは当然ですね。

問題は利用エリアですね。都内では5G対応エリアは増えて来ましたが、もともと周波数帯が高く、電波が飛びにくいんで、移動しながら利用していると突然5Gエリア外になるなんてザラですし…。

■プレスリリース
ソニーとKDDI、
5G SAでのプレイステーションのゲームストリーミングと
8K映像のリアルタイム配信に成功
5G SA時代のビジネス・エンタメサービスを共創するための技術検証
https://www.sony.co.jp/corporate/information/news/202202/22-0228/