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PS-LX300USB(このSONYは惜しい?) [コンポ/ホームオーディオ]

この製品は2008年4月に発売された、USB接続タイプのレコードプレイヤーです。

PS-LX300USB.jpg

当時、既に何社もがUSB接続タイプのレコードプレイヤーを商品化していましたが、あまり有名なメーカーからは発売されていなかったや、28,350円というお手頃価格だった事もあり、それなりに話題になりました。

販売価格から予想される通り、本体はかなりチープで、ダイレクトドライブ方式ではなく、ベルトドライブ方式となっています。

本体背面には電源ケーブル、USB端子の他、RCAケーブルが直接取り付けて有る為、PCが無くても通常のレコードプレイヤーとしての使用が可能となっています。

また、RCAケーブルの左隣りにはPHONO/LINEの切り替えスイッチがついており、PHONE端子の無い(フォノイコライザーを搭載していない)アンプなどにも接続できる様になっています。

尚、この製品の特長として挙げられるのは、バンドルソフトがSony Creative Software製の"Sound Forge Audio Studio LE"と言う事です。

このソフトは、VAIO等にバンドルされている"Sonic Stage Mastering Studio"より格段に操作性の良い波形編集ソフトで、製品版のSound Forge Audio Studioとの違いはサンプリングファイルが格段に少ない事くらいで、ソフトの使用感は製品版とほとんど変わりません。

肝心のUSB周りはどうかと言うと、Windows標準のUSBドライバに対応したデバイスの為、PCに接続するだけで自動認識してくれるという便利さの反面、OS標準ドライバであるUSB Audio CODECは、16bit/44.1kHzしか扱えないという問題が有ります。

これはどういう事かと言うと、サンプリング周波数が44.1kHzという事はナイキスト理論によりサンプリングの半分の22.05kHzまでしか記録できないという事です。

人間の可聴範囲は20Hz~20kHzとは言われていますが、アナログ盤はそれより広い周波数を記録していますし、可聴範囲外の周波数帯域を臨場感として人間は知覚していると言われている為、サンプリング周波数帯域が狭いと聴感的に劣って聞こえるという問題が発生します。

実際にUSB経由で録音したデータ聴いてみると、全体的にくすんだ印象を受けます。専用ソフトで波形を見てみると、見事に入力レベルがクリップされています。

これは非常に残念な限りです。

今時のアナログ盤を自前でサンプリングしようと思う方々であれば、このお手軽仕様は逆に不満が募るんじゃないでしょうか?バンドルソフトがSound Forge Audio Studioという意欲的な製品のわりには、本体仕様が脆弱すぎるちぐはぐな製品に思えてしまいます。

ワタシの実家にはビートルズのアナログ盤(初版)が山ほど有り、サンプリングを考えていた為、この製品を購入した知人の家で散々いじくり倒して音質検証を行ったのですが、「これは無い」という結論になりました。

ただ、RCAケーブルでアナログ出力をし、VAIO側でアナログ入力、サンプリングする分には、入力レベルがクリップされるという事は当然無いので、アナログ出力をすれば良いだけなんですが、そうなると、そもそもUSB出力機能が意味なくなってしまうというパラドックスに陥ってしまいます。

若干高価になっても良いので、もう少しハイスペックな製品は発売されないんでしょうかね?

↓ハードウェア仕様
型番:PS-LX300USB
駆動系:ベルトドライブ
ターンテーブル:295mmダイキャストアルミ合金
ワウ・フラッター:0.25%未満
トーンアーム:ダイナミックバランスストレート型
出力端子:USB×1、RCA(PHONE/LINE)×1




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