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Vegasシリーズ(SONYの遺伝子) [アプリケーションソフト]

今回ご紹介するのは、米国Sony Creative Softwareが開発、販売しているPC用ノンリニア動画編集ソフトです。

VegasPro9.jpg

Sony Creative Softwareは、SONYの子会社であるSony Corporation of Americaの更に子会社で、元々は米SONYの音楽事業を行っていた部署が独立して作った会社の為、主にDTM(デスクトップミュージック)ソフトの開発を行っています。

Vegasも元は、Vegas Musicという音楽編集ソフトで、それに付いていた、おまけとも言える動画編集機能が強化され、今日の動画編集ソフトとなったという経緯が有ります。

それ故、音関係の機能が非常に充実しているのが特長です。

尚、トップの画像はVegas Proというプロ用のソフトウェアですが、コンシューマ向のVegas Movie Studioという製品も発売されており、米国では小規模スタジオで使用されていたり、No.シェアを誇る製品の為、メジャーなソフトとして認知されています。

で、このソフトの何処が優れているかというと、タイムライン上の編集の手軽さです。

例えばタイムライン上の2つのクリップの間を空けたいという場合でも、多くのノンリニア編集ソフトでは、空けたいクリップ以降をマルチ選択してから、後ろにずらす操作を行います。しかしVegasでは、単に空けたいところのクリップを掴んで後ろにドラッグするだけで、全体が後ろにズレてくれます。

間が空きすぎたところは、逆に先頭クリップを前に向かってドラッグするだけで、それ以降のクリップは連なって前にズレる仕様となっています。

また、クリップを掴んでさらに前方へ向かって詰めると、2つのクリップが重なってトランジションになります。つまり後ろにドラッグすると間が空き、前にドラッグするとトランジションになるというルールになっています。

仕事でも趣味でもワリとノンリニア編集ソフトを使用するのですが、これはかなり便利です。

イチイチ、編集点のクリップ以降を選択してからでないと尺変更が出来ないという仕様より、Vegasの方がよほど直感的に操作が出来ます。

また、対応コーデックが豊富なのも、Vegasの特長となっています。動画、静止画、音楽問わず汎用性の有るコーデック、ファイルフォーマットなら一通り対応していますし、タイムライン上に複数のコーデックが混在していても問題有りません。

AVCHDのネイティブ編集にもいち早く対応しただけ有り、再生方法も洗練されています。AVCHDネイティブ編集は処理が重い為、PCの処理能力次第では、再生がストップしたり、ストップモーションの様に止まったり再生したりとなりがちですが、Vegasはコマ落ちはするものの、フレームレートが遅くなるだけで、再生や音の同期は死守する仕様となっています。

更に、エフェクト系が充実しているのもVegasの特長と言えます。通常のノンリニア編集ソフトの場合、凝ったエフェクトプラグインに関しては、サードパーティ製が多いのですが、Vegasの場合、かなり内製化されたものとなっています。

また、エフェクトの扱い方も独特になっています。それは「トラックエフェクト」という考え方がある点です。

通常映像のエフェクトは、映像クリップとリンクする形になるのが普通ですが、Vegasの場合はそれ以外に「映像トラック」がエフェクト情報を保持する事が可能となっています。

従ってエフェクトはそのままで違う映像クリップに差し替えたり、マスターのタイムラインのタイミングに対してエフェクトのキーフレームは固定した状態で、映像の使い所だけ微妙に調整するといったことが、簡単にできます。

尚、エフェクトのキーフレームも、タイムライン上でタイミングをずらすことができます。よって、イチイチプラグイン画面に戻る必要がないので、いったんエフェクトを決めた後の映像タイミング調整は、かなりフレキシブルに変更が可能となっています。

また、元々がDTMソフトという事も有り、音系のエフェクトが群を抜いて多く用意されています。その他、bpmの設定が可能な為、リズムに合わせた編集が可能だったり、キーボードのショートカットキーで音のピッチを変更する事が出来たりと、他の動画編集ソフトには無い機能が充実しています。

メディアの吐き出しに関しても、通常のノンリニア編集ソフトでは、タイムラインをレンダリングして、書き出し設定を行って、BDやDVDに吐き出すという段取りが必要なのに対し、Vegasではタイムライン上から、ダイレクトにBD吐き出しが可能となっています。

こうして吐き出ししたディスクは、機器に入れるとオートプレイされるディスクになりますが、付属の「DVD Architect」というオーサリンソフトを使えば、メニュー画面の作成やリンク等の詳細を設定する事も可能となっています。

この様に、非常に素晴らしい製品なのですが、唯一欠点が有るとすれば、メディアへの書き出し速度の遅さです。

まぁ、これはワタシが32bIt版WinXPを使用していたというせいも有るかもしれませんが…。

また、Vegas Movie Studioでは、ビデオ、オーディオ共に4トラックまでしかタイムラインが作れない為、物理的に5カメ以上回した場合、トラック数が足りないという問題も有ります(Vegas Proは無制限)が、まぁ、一般のご家庭で使用する分にはそんなに問題にならないかと思います。

こうした問題を差っ引いても、このユーザーフレンドリーなGUIや直感的な操作性は、古き良きSONYのハードウェアにも通ずる優れた製品だと思います。

尚、Sony Creative Softwareは日本法人を持っておらず、フックアップという代理店を通しての購入しか出来なかった為、ちょっと前迄、入手経路が少なかったのですが、最近Sony Creative Softwareの日本語のネット販売ページが作られ、オンライン購入が可能になったり、Amazonで取り扱われる様になったりと、わりと容易に入手する事が出来る様になりました。

個人的には、使い易いし、チュートリアルも丁寧なので、ソニスタでハイスペックVAIO購入の際に選択可能な動画編集ソフトを、PremireからVegasにしてしまっても良いと思うんですが…。

そこは、カメラ開発でAdobeなどのサードパーティにお世話になってる手前出来ないんですかね?

この記事を読んで興味を持たれた方がいらっしゃたら、是非試用版をダウンロードしてみて下さい。

試用版ダウンロードページ↓
http://www.sonycreativesoftware.com/download/trials




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