InterBEE2019に行ってきたVol.3(その他編) [プロフェッショナル映像機器]
前回、「InterBEE2019に行ってきたVol.2(ディスプレイ・モニター編)」と銘打ち、カメラ周りのご紹介を行ったInterBEE2019のレポート記事ですが、今回は第3回にして最終回となります。
前回迄にカメラ、ディスプレイ・モニター周りの製品ご紹介を行いましたが、今回はそれら以外の製品群のご紹介です。
●IP伝送関連
映像制作市場がファイルベース化して久しくなりますが、未だに伝送はIPでは無くSDIが中心となっていました。ここ数年でSONYに限らずIP伝送化の為に製品開発を行って来ましたが、通信プロトコルの違い等により完全互換性が危ぶまれていましたが、ようやく相互乗り入れの目処も立って来た為か、IP伝送関連の製品が飛躍的に増えています。
↑Live Element Orchestrator
「Live Element Orchestrator」はIP化のメリットであるネットワークとの親和性を生かして、IP伝送の大規模システムをネットワーク越しに一元管理を行ったり、回線環境のモニタリングを可能にしたシステムです。
↑MKS-E1620
『MKS-E1620』はロータリーエンコーダーリモートパネルと銘打たれ「IP Live」に特化したコントロールパネルとなっており、LEO経由でAudio GainやHDRパラメータ、色調整等のリアルタイムコントロールを可能にしています。
↑スロー/リプレイサーバー
ネットワーク越しに素材のマルチアクセスが可能なシェアプレイによる複数サーバー間の素材共有、更にはその素材のスロー再生にも対応したリプレイシステムとなります。
●CCUレコーディング
本来カメラ制御のみを行うソフトウェアであるカメラコントロールユニット(CCU)にレコーディング機能を不可したシステムとなります。専用アプリ『PWA-RCT1』による収録制御を行い、XAVC Long200での記録にも対応。
↑『PWA-RCT1』のGUI
RCT-1からの制御でUSBストレージやNASへのファイル転送も可能で、4K HDR/2K SDRの同時収録も可能です。
●4K XAVCレコーダー『PZW-4000』
BS4K局に先行導入された4K XAVCレコーダー『PZW-4000』が今回も展示されていました。
↑PZW-4000
当初BS/CS4K放送納品フォーマットで定められたXAVC Class300は600Mbpsと容量がかなり大きく、番組のサーバーへのインジェストや保管ストレージの確保が大変だった為、新たに開発されたLong200(200Mbps)記録に対応したレコーダーとなります。
Long200を書き出すには、このレコーダーがマストなのかとも思われていましたが、あっさりPremiere ProやDavinci ResolveでもLong200を書き出す事が出来る様になったので、ポスプロ勢は胸を撫で下ろしましたw
●コンパクト報道ソリューション
AIやネットワークを利用したコンパクトな報道システムが多数展示されていました。
↑SNS速報/AIアナウンサー
事件や事故、自然災害に関連した情報をAIがSNS上から自動収集。SNSから収集した最新情報はメールやスマホアプリで通知され、真偽不明情報は人が確認を取った↑で、PCでニュース記事を入力。
文章入力しただけでAIアナウンダーが音声データを生成してくれるというシステムとなります。
↑XDCAM air
初お披露目から2年は経っていますが、未だに参考出展のXDCAM air笑。ニュース素材をXDCAMで撮影する矢先から、プロキシデータを作成し、クラウド上に随時アップロードする事により、遠隔地で素材確認が出来、撮影素材のアプルーバルを取る必要があっても、撮済が放送局やスタジオに届く前に事前確認やオフラインに素早く入れるというシステム。
恐らくクラウドへのアップロードがLTE回線では実用的では無いという判断なのだと思います。5Gのサービスが始まってやっと本稼働するんじゃないですかね?
↑シンプルカメラストリーミング
カメラからPCやスマホ等の制御端末や通信端末を使用せず、単体でライブストリーミングを行えるというシステム。カメラから単体でクラウドにアップロードするというのはXDCAM airに似ていますが、こちらはどちらかというとライブ中継を手軽に行えるというシステムです。
●Media Backbone Navigator X
個人的に興味深い製品。映像の素材管理を行う際にAIを活用し、メタデータを自動生成する事で入力作業を省力化します。
オンプレ、クラウド双方に対して柔軟なシステム構築が可能なのも特徴です。また、高速、高精度な検索機能も売りで、文書ファイルはファイルメタだけではなく、本文も検索が可能となっています。
実際にデモを見せて貰ったんですが、メタの項目はマニュアルで自由に増やせるのと、ツリー上UIを使用したプログラミングも可能。例えば、素材を指定して、別のトランスコーダーソフトに投げ、指定のコーデックでエンコード。エンコード済ファイルを指定のクラウドにアップロードさせる等が簡単に指示出来ます。
とこんな感じで、ファイルベース、IP伝送、AI、これらを組み合わせた製品が非常に多くなって来ています。InterBEEに限った事ではありませんが、映像技術展はこの数年でハードウェア展示よりソフトウェアが多くなって来ていて、正直つまらなくなったと思っていました。
が、ここに来てソフトウェアベースでも様々な技術が複合的に利用されたり、ハードウェア制御に使われたりなどでまた面白くなって来ましたね。
前回迄にカメラ、ディスプレイ・モニター周りの製品ご紹介を行いましたが、今回はそれら以外の製品群のご紹介です。
●IP伝送関連
映像制作市場がファイルベース化して久しくなりますが、未だに伝送はIPでは無くSDIが中心となっていました。ここ数年でSONYに限らずIP伝送化の為に製品開発を行って来ましたが、通信プロトコルの違い等により完全互換性が危ぶまれていましたが、ようやく相互乗り入れの目処も立って来た為か、IP伝送関連の製品が飛躍的に増えています。
↑Live Element Orchestrator
「Live Element Orchestrator」はIP化のメリットであるネットワークとの親和性を生かして、IP伝送の大規模システムをネットワーク越しに一元管理を行ったり、回線環境のモニタリングを可能にしたシステムです。
↑MKS-E1620
『MKS-E1620』はロータリーエンコーダーリモートパネルと銘打たれ「IP Live」に特化したコントロールパネルとなっており、LEO経由でAudio GainやHDRパラメータ、色調整等のリアルタイムコントロールを可能にしています。
↑スロー/リプレイサーバー
ネットワーク越しに素材のマルチアクセスが可能なシェアプレイによる複数サーバー間の素材共有、更にはその素材のスロー再生にも対応したリプレイシステムとなります。
●CCUレコーディング
本来カメラ制御のみを行うソフトウェアであるカメラコントロールユニット(CCU)にレコーディング機能を不可したシステムとなります。専用アプリ『PWA-RCT1』による収録制御を行い、XAVC Long200での記録にも対応。
↑『PWA-RCT1』のGUI
RCT-1からの制御でUSBストレージやNASへのファイル転送も可能で、4K HDR/2K SDRの同時収録も可能です。
●4K XAVCレコーダー『PZW-4000』
BS4K局に先行導入された4K XAVCレコーダー『PZW-4000』が今回も展示されていました。
↑PZW-4000
当初BS/CS4K放送納品フォーマットで定められたXAVC Class300は600Mbpsと容量がかなり大きく、番組のサーバーへのインジェストや保管ストレージの確保が大変だった為、新たに開発されたLong200(200Mbps)記録に対応したレコーダーとなります。
Long200を書き出すには、このレコーダーがマストなのかとも思われていましたが、あっさりPremiere ProやDavinci ResolveでもLong200を書き出す事が出来る様になったので、ポスプロ勢は胸を撫で下ろしましたw
●コンパクト報道ソリューション
AIやネットワークを利用したコンパクトな報道システムが多数展示されていました。
↑SNS速報/AIアナウンサー
事件や事故、自然災害に関連した情報をAIがSNS上から自動収集。SNSから収集した最新情報はメールやスマホアプリで通知され、真偽不明情報は人が確認を取った↑で、PCでニュース記事を入力。
文章入力しただけでAIアナウンダーが音声データを生成してくれるというシステムとなります。
↑XDCAM air
初お披露目から2年は経っていますが、未だに参考出展のXDCAM air笑。ニュース素材をXDCAMで撮影する矢先から、プロキシデータを作成し、クラウド上に随時アップロードする事により、遠隔地で素材確認が出来、撮影素材のアプルーバルを取る必要があっても、撮済が放送局やスタジオに届く前に事前確認やオフラインに素早く入れるというシステム。
恐らくクラウドへのアップロードがLTE回線では実用的では無いという判断なのだと思います。5Gのサービスが始まってやっと本稼働するんじゃないですかね?
↑シンプルカメラストリーミング
カメラからPCやスマホ等の制御端末や通信端末を使用せず、単体でライブストリーミングを行えるというシステム。カメラから単体でクラウドにアップロードするというのはXDCAM airに似ていますが、こちらはどちらかというとライブ中継を手軽に行えるというシステムです。
●Media Backbone Navigator X
個人的に興味深い製品。映像の素材管理を行う際にAIを活用し、メタデータを自動生成する事で入力作業を省力化します。
オンプレ、クラウド双方に対して柔軟なシステム構築が可能なのも特徴です。また、高速、高精度な検索機能も売りで、文書ファイルはファイルメタだけではなく、本文も検索が可能となっています。
実際にデモを見せて貰ったんですが、メタの項目はマニュアルで自由に増やせるのと、ツリー上UIを使用したプログラミングも可能。例えば、素材を指定して、別のトランスコーダーソフトに投げ、指定のコーデックでエンコード。エンコード済ファイルを指定のクラウドにアップロードさせる等が簡単に指示出来ます。
とこんな感じで、ファイルベース、IP伝送、AI、これらを組み合わせた製品が非常に多くなって来ています。InterBEEに限った事ではありませんが、映像技術展はこの数年でハードウェア展示よりソフトウェアが多くなって来ていて、正直つまらなくなったと思っていました。
が、ここに来てソフトウェアベースでも様々な技術が複合的に利用されたり、ハードウェア制御に使われたりなどでまた面白くなって来ましたね。
2019-12-09 13:45
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